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スズムシ Homoeogryllus japonicus

スズムシの卵  ー1995年夏ー

 1995年5月21日、学研「3年の科学」6月号付録のスズムシの細長い乾燥卵16個を赤玉土を入れた容器(10×10×高さ15cm)にまいて、水をかけて、直射日光の当たらないところへ置いておいた。 ほぼ1ヵ月後の6月26日、約2mmの幼虫が2匹孵化し、7月のはじめには、計8匹が孵化した。餌は、かつおぶしと、市販の「スズムシの餌」、キュウリかニンジンかナスをやった。

 次々と脱皮をして大きくなったので、7月23日、アクリル水槽(15×25×高さ17cm)に入れ替えた。市販の「スズムシの土」を約3cmの深さに入れ、隠れ家用の木の根や植木鉢のかけら、市販の「スズムシウォーター」、脱皮板(薄い木の板)を入れて、冷房のない玄関に置いた。


 8月4日、スズムシらしくなってきて、1匹には、短い産卵管がついていた。8月10日、5匹に小さい羽が出ていた。14日には、8匹とも羽がついていて、ひとまわり大きくなり、よく跳ねるようになった。

 羽が浮き上がってきたと思ったら、8月20日1匹が脱皮をして、約2cmの成虫になった。22日、ただ1匹の雌が、成虫になり産卵管は8mmになった。。30日最後の雄が成虫になった。

 8月25日夜、はじめて雄が鳴いたが、”ウィーウィー”とすぐとぎれた。次の日には、少し低い声で、うるさく鳴いた。28日には、少し高い声になり、少しきれいに鳴くようになり、濁った声が減り、声が長くなり、それから毎晩”リーンリーン”ときれいに鳴くようになった。産卵管も伸びて12mmになったので、土をたした。

 9月中頃、ほとんどの雄の触角が切れていたが、雌は、ほとんど切れていなかった。雌の腹がふくらんでいた。9月20日、雌の腹がとても大きくなった。10月1日、雌の羽が1枚とれたが、元気だった。10月のはじめから、雄が死にはじめた。

 10月19日、土の表面に、卵が見えたので、土の中から探すと、185個見つかった。10月21日、最後に残った雄がまだ鳴いていて、雌の腹は、パンパンにふくれていた。27日に、前日まで鳴いていた最後の雄が死んだ。28日、土の中の卵を探して、数えると66個見つかり、全部で、251個になった。雌は、あまり餌を食べなくなった。11月3日、雌が死んだ。土を出して、丹念に卵を探すと、さらに42個見つかった。

 1匹の雌(7匹の雄)が産んだ卵の数は、293個だった。



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