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日高敏隆先生がたずさわられた本 8


 「アニマル・ウォッチング - 動物の行動観察ガイド」、1991年

         (河出書房新社、1991.11.10 発行、A4判、256p)
            日高敏隆 監訳

デズモンド・モリス著
(Desmond Morris)

“ANIMALWATCHING
A Field Guide to Animal Behaviour”
1990


『........ちょうど動物学をやめようかというとき、幸運にも、偉大な動物行動学者ニコ・ティンバーゲンの講義を聴いた。私は動物行動学が何であるのかを知らなかったが、すぐにわかった。それは動物行動の自然史的研究であった。ティンバーゲンは、動物行動の科学的研究が動物を観察するだけで可能であることを示した。体系的、解析的に観察することで、動物への干渉を最小限に抑えた野外実験が可能となるのだ。定量的な観察というちょっとした工夫で、アマチュアの博物学がプロの動物学へと変わることを彼は教えてくれた。
......異なった動物のしぐさを決まった時間内に注意ぶかく数えて記録すれば、多くの種にみられる複雑に入り組んだ行動パターンを解きほぐす手がかりになる複雑な解析も、可能となるということなのだ。赤い斑点は脅しの信号として効くのだろうかとか、尾をぴくっと動かすのは求愛行動なのだろうとか推測するかわりに、それを証明することができる。......私の前には動物研究のまったく新しい世界が開けているのだった。.....』(デズモンド・モリス「はじめに」より引用)

『....さまざまに異なった生き方をする動物たちをウォッチングするには、どうしたらいいか?デズモンド・モリスはそれを、群れる、逃げる、闘争、求愛、子育てというように、どの動物たちにとっても生きるために必要なことに、それぞれの動物がどのように対処しているかを探るというかたちで展開している。』(日高敏隆「監訳者あとがき」より引用)

 項目ごとに、すばらしい写真をふんだんに交えて、哺乳類という動物だけではなく、植物に対する意味の動物たちすべてが対象になっています。
「監訳者あとがき」によると、かなり厖大な内容の本なので、手分けをしてそれぞれの得意とする部分、関心をもっている部分を以下のように訳されたそうです。また、「日高の都合で出版までかなりの時間がかかってしまったことをお詫びする。」と書かれていますが、原著が1990年発行ですから一年後に翻訳が出版されたのでそれほどの遅れとも思えません。ほぼ同時発行をめざされていたのでしょうか。 

はじめに         (訳:阿部直哉)
シマウマにはなぜ縞があるか(訳:阿部直哉)
群れる          (訳:阿部直哉)
逃げる          (訳:阿部直哉)
防御の鎧         (訳:中嶋康裕)
カムフラージュ      (訳:中嶋康裕)
警告の信号        (訳:中嶋康裕)
化学兵器         (訳:原田泰志)
はぐらかし        (訳:原田泰志)
驚かす          (訳:原田泰志)
死に真似         (訳:原田泰志)
捨て身の防衛       (訳:野田泰一)
おとり行動        (訳:野田泰一)
モッビング        (訳:野田泰一)
食物発見法        (訳:渡辺清子)
おびき寄せ        (訳:渡辺清子)
料理行動         (訳:渡辺清子)
食物の貯蔵        (訳:渡辺清子)

助け合い      (訳:中嶋康裕)
水を飲む      (訳:吉岡英二)
共食い       (訳:吉岡英二)
道具を使う     (訳:上田泰次)
葛藤行動      (訳:大川尚美)
行動の「典型的強度」(訳:大川尚美)
表情        (訳:大川尚美)
闘争        (訳: 森 貴之)
降参        (訳:幸島和子)
求愛        (訳:福井康雄)
レックとアリーナ  (訳:福井康雄)
受精と配偶     (訳:福井康雄)
巣作り       (訳: 森 貴之)
子育て       (訳:幸島司郎)
遊び        (訳: 森 貴之)
身づくろい     (訳: 森 貴之)
眠る        (訳:福井康雄)

 (2014.2.20. Yo )


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