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瀬戸内海の自然を楽しむー生き物のにぎわいとその恵み  -2017年7月14日-
Commune with nature in Setonaikai

→ザトウクジラ  →ハセイルカ  


 大阪市立自然史博物館第48回特別展「瀬戸内海の自然を楽しむ〜生き物のにぎわいとその恵み〜」 (7/15〜10/15)のブロガー招待に応募して内覧会を取材しました。
 ザトウクジラの全身骨格にひかれて行ったのですが、博物館による最近5年間(2012~2017年)の調査研究の成果がつまっていて、瀬戸内海沿岸の地形、地質、様々な生き物、人との関わりや文化まで、見る人がそれぞれの興味に応じてゆっくりと楽しめそうでした。

瀬戸内海のクジラ類

 瀬戸内海で暮らし繁殖しているクジラ類は体長1.5~2.0mの小さなスナメリだけだそうです。


スナメリの全身骨格

瀬戸内海のスナメリ分布図

 それでも瀬戸内海に迷い込むクジラ類はときどきいるようです。展では、ザトウクジラハセイルカなど大阪湾に漂着したクジラ類の骨格標本がいくつか展示されていました(博物館の玄関ポーチにもナガスクジラマッコウクジラが吊りさげられています)。


上:ザトウクジラ(2015年に大阪湾に漂着)、下:ハセイルカ(2004年に大阪湾に漂着)

左:ハンドウイルカ類の一種(2015年)、右上:ハシナガイルカ(2007年)、右下:マイルカ(2011年)
ミンククジラの頭部(1999年に大阪湾に漂着)


大阪湾の周辺の立体的な地形:「瀬戸内海海底地形模型」(200cm×90cm)の一部

 大阪湾に迷い込んだクジラがどのように入って行ったか、このよくできた立体的な模型を見ながら想像するとおもしろいです。

瀬戸内海の地形・地質


北側の中国地方から撮影した「瀬戸内海海底地形模型」。瀬戸内海が池のように見えます...?

 瀬戸内海は、左端(東)の白い部分の大阪湾から右端(西)の白い部分の周防灘まで、東西約450kmあるそうです。そして、池とは違い外洋と3カ所(紀伊水道、豊後水道、関門海峡)でつながっていて、潮流が生まれ、島の周りは深くえぐられているそうです。


上段左から:花こう岩、風化した花こう岩、流紋岩容結ガラス質火山凝灰岩、角閃石安山岩、サヌカイト
下段左から:エクロジャイト、角閃岩、緑色片岩、片麻岩(領家変成岩)、砂岩(和泉青石)

 瀬戸内海周辺には花こう岩が広く分布していて、風化しやすくて砂になり、中の透明な石英が硬くて砕けにくくて選択的に残って白い砂が多くなり、「白砂青松」の海岸風景が生まれるそうです。

生き物のにぎわいとその恵み

瀬戸内海沿岸の干潟で見られる鳥:シギ・チドリ類、ツクシガモ、ズグロカモメ

瀬戸内海沿岸の漁港に集まる鳥:オオセグロカモメ、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、カワウ

香川県丸亀市のマテ突き漁:鈎付き棒にアカマテガイが数個付いてくるらしい!!

「瀬戸内海の貝屋さん」:本物の貝殻を触って、貝屋さんごっこができます。


「衆鱗手鑑, 1762」のキュウセン雌(上)と雄(下)

蛸つぼを使ったタコ漁

 会場では、岡山県沿岸で普通に見られる「つぼ網」が張られています。魚もかかっています。


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 2017年 第48回特別展
瀬戸内海の自然を楽しむ ~生き物のにぎわいとその恵み~」(7/15〜10/15)



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