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フランス モンサンミッシェル 1981 の写真
    Le Mont Saint-Michel        -2020年4月29日-


1981.8月の終わり モンサンミッシェル ”聖ミカエルの山” と地続きの道路わきより
(以下のすべての写真は色あせたプリント写真をPhotoshopで色彩補正したものです。)

 Eテレの「地球ドラマチック」で「奇跡の景観!モンサンミシェル」(2020年3月21日19:00~19:45)が放送されると聞いて、昔パリから数人で観光バスに乗ってノルマンディー地方をめぐる1泊2日の旅をしたことを思い出しました。2日目午後のモンサンミッシェルは修道院の中がとても広くて見て回るのに時間がかかり、有名な大きなオムレツを食べる時間がなかったのは、潮が満ちて島からの帰り道が通れなくなるからだったのか?と疑問もわいてきました。「潮の干満の差が大きく、満潮時には海に浮かぶ島となること」を聞いていました。

 2018年にフランスで制作された番組は、とてもすばらしく、地質的な島(岩山)のなりたちから、建造物の増改築、歴史的背景が科学的に説明されていました。
 中でも興味深かったのは、39年前に私がバスで通った地続きの堤防道路が今ではとりのぞかれて、代わりに橋が2014年に完成していたことです。しかも橋だけではなく、流砂がたまらないように、満ち潮で流れ込む砂の混じった海水を一旦止めて海水だけを流れ込ませ、引き潮で砂を押し流す装置も備えているということでした。堤防道路があったために島のまわりに流砂がどんどんたまり続けて、島の間際まで海水が来なくなっていったのでしょう。


1981.8月の終わり モンサンミッシェルより見下ろした流砂のたまった風景

 地続きの道路ができたのは1877年だそうで、おそらくその後は潮が満ちて島から帰れないということはなく、私が大きなオムレツを食べそこなったのは、その日のうちにパリまでバスで帰るためだったようです。



1981.8月 ロマネスク様式の身廊(11世紀)

1981.8月 付属教会(15~16世紀)


1981 8月の終わり モンサンミッシェルにて


1981.8月の終わり La Merveilleの最上階の回廊 Le Cloitre と中庭(屋上庭園!)

 観光地の人物の写っていない写真はおもしろくないと思っていましたが、その景色が何十年もたつと変わってしまっていることがわかり、記憶を呼び覚ますものとしての価値にも気づき、ここに載せておくことにしました。
 モンサンミッシェルは火事や長い歴史の流れの中で変貌してきましたが、この39年の間にも、新しい橋ができたり、回廊の中庭の植栽が変わったり、他と同じように風景が自然と人間の力で変化し続けていました。

(2020.4.29. Yo)   

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